第21章 深読み注意
信長様と恋仲になる前までは、色々な心労とか日々精進料理のような献立で痩せていたし、よく城下にも出かけて歩いていたから、どちらかと言えば現代にいた頃よりも痩せていた。
けど信長様と恋仲になってからは、毎晩の晩酌に、私が喜ぶと言って取り寄せてくださる甘味、そして危険だからと、馬に乗せて城下に行くことも増えていて、しかも着物は自分の着心地の良さに合わせて着ることのできる衣服の為太った事にも気づきづらい。
「でも、毎晩あんなにしてるのに…」
エロい考えだけど、それで痩せるって聞くのに…
「いや、甘やかされすぎだったし、こっちに来てから軽いストレッチもしなかったから、そりゃたるむよね…」
何より、こんなたるんだ体を信長様の前に毎晩のように見せてたなんて信じられない!
「うわぁん、この間の湯船で信長様、どう思っただろう…」
厨から連れ出され湯殿へと直行した信長様は、さっさと私の着物を脱がして逃げる隙なく湯船へと連れ込んだ。
恥ずかしいさで一杯の中、段々とその気にさせられ結局致してしまい、脱力感の中綺麗に洗って頂いて天主へと連れ帰られ、その続きをまたすると言う結果に…
「わぁん、今思い出しても恥ずかしいっ!」
けれど…
『湯舟では貴様の体力がもたん。策を練り直す』
と、一度で終わる事が中々ない信長様には物足りなかったらしく、冬の間は湯船で致すと言う案は却下となり、内心ほっとしていた。
「でもきっとあの時、このお腹とか見られたよね?昨夜も月明かりが…ああダメだ、引き締めないと…!」
食事制限もだけど、ストレッチにヨガにって、また始めなきゃ。
「でもどうやって?」
食事制限は甘味を控えれば良いけど、着物って、ストレッチやヨガには不向きな衣類だ。
「ストレッチ素材の物なんてないし…うーーん、あっ!作務衣は?」
作務衣ならすぐ作れるし、動きやすくてヨガには向いてるし、なによりも、下着のないこの時代で大切な場所を隠して大股を開く事ができる!
「よしっ、とにかくすぐに取り掛かろう」
仕事の合間を見つけて作れば作務衣なら今日中に作れるから明日にはヨガもストレッチも出来る。あとは出来る限り信長様に頼らずに動く事。
私の美しく痩せる計画はスタートし、これがまた新たな騒動を連れて来ることになるとは、もちろん私は考えもしなかった。