第1章 松の巻
男たちの手に握られた束子が乙の白い肌を隈なく擦り上げていく。
脚を指の間まで擦り上げたと思うと、やおらその片脚が高々と持ち上げられた。
別の男がもう片方も持ち上げ、左右に大きく拡げられた。
「どれ、これから大事な商売道具になるトコロも磨いてやるからな。」
束子から長い柄の刷子に持ち替えた男が露わにされた乙の割れ目からヒダの間をも執拗に擦りあげる。
「おや?この娘……おいっそっちの刷子を寄越せ。」
男が手にしたのはぐるりと獣毛が植えられた刷子。それをいきなり乙の膣の中にねじ込んできた。
奥まで到達させるとグリグリと回しながら抜き差しを始める。
「どうだ?キモチイイだろう?このあばずれ娘。」
「善がって見せろや、せっかく可愛がってやってんのに?」
こんなにされても乙は眉ひとつ動かさないよ、
「つまんねえな。たまに未通女じゃないのが入ってくると、ここでひぃひぃ言うんだがな!」
男たちは下品な笑い声をあげた。
「おい、おまえ、次は四つん這いになれ。」
乙は言われるがまま両手脚をすのこに着いた。
その首筋から背中に束子が当てられ、ゴシゴシと擦り上げられる。
「どうだ!畜生にでもなった気分だろう?
まだ客をとれないおまえたちはタダメシ喰うだけで家畜以下だからな!」
とまた品のない笑い声を上げる人夫たち。
「ひょっとしてここのアナの方が感じるってヤツか?!」
四つん這いになった乙の尻が割られ、顔を出した肛門に刷子があてがわれた。
流石にこれには乙も表情を変えた。
いや、何かを思い出したような目だねえ。
「やめな!」
いつの間にか浴室に領が入りこんでいた。
人夫たちはぴたりと動きを止めた。
「その娘は何でか女将の気に入りだよ。そのへんにしておきな。」
「へい。」
仕上げに乙は頭からぬるま湯をかけられた。
「頭と顔は自分で洗いな。」
「まったくおまえたちは目を離すとすぐ遊びだす!給金減らすよ!」
「す、すまねえ、旦那。次のヤツ来い。ちゃっちゃと済ませるぞ。」
丙がずいと前に出てきたよ。
おーや、乙に凄まれて少しは度胸がついたようだね。
こうして牛や馬の様に洗われた新入りたちは揃いの衣装を充てがわれた。