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【金カ夢】夢の中で……。【Golden Kamuy】

第9章 囚人 辺見和雄


しれっとご飯を食べ進めながら二人の会話に入るユメコだったが、テレビと言われれば3人は馴染みのない言葉に不思議そうに首を傾げる。



『あー…、今はテレビってないんだっけ。うーん…動く写真とか、絵みたいな感じで、世界中のニュース…いや、情報を知れたりする…とか、そんな感じのものだよ』



テレビの説明を簡単にしようとしたが、ニュースという単語も外来語だから分からないかもしれないと思い直し、情報と言い改めて伝えるも、3人はやはりちんぷんかんぷんといった顔をしていたが、ユメコだって、テレビや車、携帯や電波などの原理は分からないので、上手く答えることが出来なかった。




白「さっき拾った子持ち昆布も揚げちまうか!」


白石は話を変えるように、先程海面に漂っていた子持ち昆布を取り出すと、竜田揚げの時と同様にテキパキと動き、料理を完成させていく。


白「子持ち昆布の串揚げだ」

杉「うまそうじゃねぇか白石ィ」


出来たての子持ち昆布の串揚げはホカホカしていて、すごく美味しそうに揚がっている。
揚げたての子持ち昆布の串揚げをそれぞれ手に取り、食べ進める。


杉「……はちッッ……はちいッッ」

白「不死身のくせに猫舌かよダセえなッ!!」

『はふ……ん、あっつッッ!!』


杉元は噛もうとする度に、子持ち昆布が熱くて食べ進めることが出来ず、そんな姿を見ながらイラッとした白石が思わずツッコミを入れ、ユメコはふーふーしたあとに串揚げを噛んでみると、口の中で子持ち昆布の卵がプチッと弾け、舌や口内をやけどしてしまい、大きな声で「熱い!」と叫んでいた。


ア「はふはふ」

杉「外はサクサク中はプチプチ。自然な塩味でメッチャ美味いぜ白石ィ〜〜〜」

『っ、あつ…舌火傷した…。でも、美味いよぉ。数の子と同じだから、これも高級食材なのは頷ける…あつっ……。はぁ、白石はいいお嫁さんになれるよ…。』



食べ進めながら、何度も口内を火傷するユメコの姿に白石はハラハラしながら見守っているが、そんな心配はつゆ知らず、のほほんとしながら話すユメコに褒められると嬉しそうにお礼を伝えた。

白「ユメコちゃん、ありがとね‪☆ユメコちゃんがお嫁に貰ってくれるってんなら。俺、頑張れる気がする」

というセリフは皆に綺麗にスルーされていた。

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