• テキストサイズ

【金カ夢】夢の中で……。【Golden Kamuy】

第9章 囚人 辺見和雄




杉元は相変わらず食レポをしながらボリボリと美味しそうにご飯を食べ進める。


杉「こいつはヒンナだぜ」

ア「ヒンナヒンナ」

『美味しい〜♥(白米美味い!……この流れは前回にしん蕎麦を食べた後、第七師団師団に佐一が捕まった時と同じ流れじゃ?あれ、デジャブ??)』



と思いながらも久しぶりの白米をモグモグと食べていく。

食事を終えると、アシㇼパが「オソマ行ってくる」と立ち上がり、部屋を出ようと背を向けた。


杉「アシㇼパさん、「お手洗い」って言いな?」

『ワタクシもお花を摘みに…』


母親のようにアシㇼパに注意する杉元。それを聞いたあと、『(いつトイレに行けるか分からないから私も今のうちに行っておこう!)』と考えたユメコは、流石に異性にトレイ行ってくる!とは言えず、敢えて少し遠回しな言い方をしてアシㇼパのあとを追いかけた。



アシㇼパについていくと、先に御手洗に入った彼女が声を上げる


ア「なんだ?これは……」

『アシㇼパ、どうし…ッ!?』


思わず駆け寄ると、彼女が用をたそうとしていたポットン便所からは男の顔が見えた。
男は動かないまま便所の中からこちらを見上げるようにして顔を出しているのだ。
こんな所に隠されるように入れてある…殺されたのだろうが、ここまであらかさまに遺体を放置するとはよっぽど犯人はなにか急いでいたに違いない。
……その思わぬ光景に、ユメコは思わずチビりそうになる。
初めて目の当たりにした殺されたであろう遺体に、ヒュっと息を飲み込んだ。
しかし、一緒にこの光景を目撃している第1発見者である年下のアシㇼパの方が怖がってるんじゃ…と思い、彼女をみると真顔で遺体を見つめていた。
ユメコのようにはなっていないようだった。



ア「ユメコ、これは囚人の仕業かもしれないぞ」



アシㇼパはそういうと、流石にこんなところで用を足すことも出来るはずもなく、囚人への手がかりだと言わんばかりに、急いで食事をした部屋に戻っていく。


ア「杉元!囚人がこのニシン場にいるかもしれないぞ!どこいった?」


アシㇼパとユメコがもといた部屋へと急いで戻るものの、杉元の姿も辺見の姿も見当たらない。
/ 86ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp