【金カ夢】夢の中で……。【Golden Kamuy】
第6章 金塊について
ユメコがいない間にアシㇼパの身に起こっていたことを考えると、混乱もするし頭も痛くなるような案件だが、アシㇼパと杉元はお互いに相棒関係を結び、アシㇼパは父親の仇をとるため。
杉元はアシㇼパの知恵を借りながら金塊を探すということのようだ。
ただ、アシㇼパは無駄な殺傷を望まないので、できる限り杉元にそうするように伝えているらしい。
杉元は杉元で、年端のいかないであるアシㇼパの事を守ってくれるようだ。
白石もどうやら金塊の分け前を貰えるならと、アシㇼパと杉元について行動を共にしている。
谷垣に至っては、第七師団のひとりとして行動していたようだが、マタギ(猟師)の血が騒ぐような出来事が色々とあり、敵対していたものの、アマッポ(毒矢をしかけた罠)にかかって──アシㇼパが助けたようだ。
アシㇼパ達から聞いた話の情報量が多すぎる。
皆のそれぞれの金塊についての思惑もよくわかった。
ユメコは金塊を見たことがないので興味はある、しかし、喉から手が出るほど欲しい!という程ではない。
アシㇼパの親の仇をうつというのも分かるし、お金がないよりは、もちろんあった方がいいのは分かる。
でも、ユメコは自分の帰る場所を探しているのだ、自分の記憶が正しいのかを証明する為にも。
頭を捻りつつ話を聞いていたユメコに、アシㇼパが声をかけてきた。
ア「───だから、ユメコも一緒に行こう。私たちは北海道のどこかに隠された金塊を探すんだ、北海道の色々な場所に行くことになるだろう。そしたら、ユメコの探し物も見つかるかもしれない。勿論、この旅は安全とは言えないし、危険だ。前にも言ったかもしれないが、探し物は1人よりもみんなで探した方が効率もいいし、見つかる可能性も高いだろう?」
白「ん〜、ユメコちゃんも何か探し物があんの?」
アシㇼパは、ユメコのことを考え、敢えて旅に誘ってくれたようだ。
白石が服装をただしながら、ユメコちゃんの捜し物って何?と、聞いできたので自分のことを話すことに躊躇ってしまうが、アシㇼパの仲間になった人達だから信じられると思い、全てをうちあけた。