第3章 杉元、第七師団との出会い

質問の意図が分からずに首を傾げる。
鶴見中尉曰く、どうやらオガタジョートーヘーが目を覚ました際に、｢ふじみ｣とだけ伝え、再度気を失ったらしい。

目覚めた彼が伝えてきたものなので、何かしらの手がかりではないかと思い、その場にいたユメコに尋ねたという訳だ。

──が、しかし。
ユメコは川に流されていたオガタジョートーヘーを引き上げただけなので、何も分からない。

いくつか、昨夜も聞かれたことを含め、再度確認されるように当時の状況を求められるがままに説明した。
ある程度話が終わり、一段落したところで


｢忙しい中、わざわざ出向いてくれてありがとう。ご苦労だった。｣



と鶴見中尉に言われ、また何かあったら話を聞くかもしれない。と言われたので、『私で良ければ。』と答えるとユメコは再度月島に連れられ、兵舎をあとにした。