【金カ夢】夢の中で……。【Golden Kamuy】
第3章 杉元、第七師団との出会い
もうすぐ仕事が終わるから、皿を洗い終わるまでちょっと待ってて!と声をかける、
女将さんには前々からアイヌの友達が出来たことを伝えていたため、アイヌの友達が来たから食堂で待たせて欲しいことを伝えると快く了承してもらった。
アシㇼパの分の飲み物代を支払い、アシㇼパには食堂で待ってもらった。
『お待たせ、アシㇼパ。一緒に探しに行こう!』
仕事が終わり、出かける準備を終えると食堂に戻り、アシㇼパに声をかけた。
「全然待ってない。飲みのもをありがとう。ヒンナだった。」
女将さんにアシㇼパに同行することを伝え、一緒に街を散策する。
売春屋が色々な客層がいることから1番情報が集まるし、服を脱ぐため、肌を見せるのではないかと考えた。
年若いアシㇼパには売春屋などという表現は出来ないながらも有耶無耶に蕎麦屋の通りを歩くことにした。
蕎麦屋という売春屋の前で客引きするお姉さんたちにアシㇼパと一緒に声をかける
「なあに?お嬢ちゃん」
「なんか用?」
「こんな入れ墨をした客を相手にしたことはないか?」
アシㇼパがユメコに見せたものと同じように、変な模様の書かれた紙を見せるが、客引きをする2人の女性は知らないようだった。
「それにしてもお兄さん、いい男だね。どうだい、寄ってかないかい」
「偉いべっぴんさんだね!」
入れ墨については知らないと言いながらも、アシㇼパの隣に立つユメコを見ると、顔を赤らる2人の女性。
女性は慣れた動作でユメコに垂れかかるようにボディタッチしながら言ってきた。
『えっ、いや…あの。』
「こらああ」
ユメコが自分は女ですと、弁解しようかと思っていた矢先、野太い声が聞こえたかと思うと、隣にいたアシㇼパが襟足を捕まれ持ち上げられた。
蕎麦屋の用心棒として雇われた男に違いない。
男は、片手でひょいとアシㇼパを持ち上げたまま、顔を近づけると
「うろちょろするな」
「まだ口の周りに墨を入れてないのなら、今のうちに売る」
など不穏なことを言い始めたので、売春屋のお姉さん達から慌てて身を離す。
アシㇼパの手助けをしようとしたところで、担がれ直されたアシㇼパが反撃をした。