• テキストサイズ

【降谷零】SPARK × PUNK【名探偵コナン】

第2章 「公安警察」×「整備士」



承諾した瞬間、わずかにだが宮下の顔つきが変わった。それもそうだ、金額も金額だ。それに、最終的に俺の賭けは当たった。証拠に今もこうして目の前に無傷のRX-7がある。

ただ二十四時を過ぎ日にちをまたいだ頃はさすがの俺でも焦った。まさかがアイツが完成予定日を過ぎるなんて、あの宮下が期限を過ぎるなんて前代未聞だ。裏を返せばそれほど大変だったんだろう、今もこうやって吹っ切れて寝てはいるが、寝ていると言うよりかはもぬけの殻と言った方が正しいだろう。なんせあの壊れ方は過去一俺も焦るほどだったからな。時間は少々オーバーだが許容範囲だ。

この20日間ある事件を追う為愛車の代わりに警視庁の所有する車で犯人を追跡し、風見と交代で最後の取手である場所を見張っていたがビンゴだった。俺はつくづく運がいい。

追っている事件の時効まで残り二十時間。犯人はすでに特定済みで現在部下である風見が尾行している。時間は十分だ。

地べたに寝転がっている宮下を横抱きにして、助手席へ座らせると頬り投げられていた腰道具のポケットを探りシャッターのリモコンを手に取ると〝open〟のボタンを押し自分のポケットへと入れる。
座ったまま助手席で起きる気配のない宮下の背もたれを限界まで下げ寝そべらせると自身の羽織っていたジャケットをかけ助手席のドアを閉める。作業台に置いてある愛車のキーを今度こそ手に取ると運転席に乗り込み車のシートとルームミラーを少しだけずらすとエンジンをかけた。ハンドルの感触、座り心地、二十日間乗らなかっただけでもなんだかこの感覚が懐かしく感じた。

スマホを開き風見の位置情報を確認し終えると俺はすぐにアクセルを踏み込み発進した。
/ 167ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp