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【降谷零】SPARK × PUNK【名探偵コナン】

第6章 「元整備士」×「コルベットC7」



「大丈夫です。必ず私がケジメを付けます。貴重な情報提供ありがとうございました」

そう言い残して私は警視庁を再び駆けた。時間は刻一刻と迫っている。
警視庁公安委員会の会議室が始まってから既に20分は経っており、既に会議終了予定時刻になっている。

階段を駆け約50秒上がり会議前の廊下に付けばガチャリと大きな戸が開きかける。どうやら少し会議が長引いていたみたいで助かった。

「あー! 待って!! まだ帰らないで!! 新しい情報を持ってきたのでもう1回座って欲しいです!」

慌てて腕時計をやタブレットを見ながら出てきた数人の人達の腕を掴んで会議室へと引き戻す。すると私の存在に気づいた風見さんが駆け寄ってきた。

「宮下さん……!」
「風見さんこれ、過去のアメリカ国籍と海外国籍の人を対象に片っ端から集めて来たので……あ、持ち出し許可とってないので取り敢えず資料って事でみんなに添付して後から降谷くんに許可証よろしくお願いします。私やり方まだ教わってないので」

小声でそう言いながらこっそりUSBを風見さんのジャケットのポケットの中に落とすと通路である階段を降り教壇に置いてあるマイクを手に取ろうとするも降谷くんに先を越される。

「宮下! 一体どこで何してたんだ!」
「国際指名手配犯のレイス・ヴァリアントはお父さんの親友で、渋谷の殺傷未遂事件も全て彼が起こした事件だったの!!」

誤ってマイクのボタンが入りキンッとした声が会議室に響き渡る。
衝撃の事実に辺りがザワついた。隙を突いてマイクを奪うと私はまだ世間にさえ知られていない情報えお口頭で淡々と喋り出す。

「レイス・ヴァリアントのもうひとつの名前はレックス・アンダーソン。歳は40代後半んで恐らく偽っている可能性が高い。二輪免許と運転免許、フォークリフトの免許も持ってる。身内はおらず、アメリカでは料理人として仕事をしていて、子供にはめっぽう弱い」

慌ててメモを取ろうとペンを手に取ると「大丈夫、後でまとめて昔の写真もまとめて送るから」と付け足した。

「だから…………」

声が遠のいた。
そう言いかけたと同時に降谷くんにマイクを奪い取られ、私は「降谷くん!」と声を上げると咄嗟に降谷くんの両腕を掴んだ。

「今だけ私の駒になって」

面と向かって降谷くんにしか聞こえないくらい小さな声で、その澄んだ青い瞳に私はそう呟いた。
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