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【降谷零】SPARK × PUNK【名探偵コナン】

第6章 「元整備士」×「コルベットC7」



この数分後、到着を待っていた阿笠さんが家に着くと皆が待ちに待った元ミシュラン料理長のレックス・アンダーソンンによって作られたメインのローストビーフにスープに副菜など色とりどりの料理がテーブル一杯に並んだ。

事前にメニューも材料の買い出しにも行っていないと言うのにあまりの出来前に私達は息を飲んだ。冷蔵庫や冷凍庫に眠っていた余った食材でこれだけのものと出来前が出せるのはさすがは料理人と言ったところだ。

テーブルの人数合わせで、カウンターテーブルに今度はコナンくんの隣に哀ちゃんが座ると数年ぶりに賑やかな食卓がリビングを暖めた。皆に食べ方を教えたり、切り分けたり、ソースをかけてあげたり、皆が美味しそうに食べるのをやっぱり嬉しそうにアンバーは笑っていた。

「お姉さん食べないの? すっごく美味しいよ!」
「アンダーが戻って来てから食べようと思ってね」
「それは良かった!」

そんなことを話せば後ろからポンッ、と肩を叩かれたかと思えばコナンくんと私の間にアンダーが割って出ると手をタオルで拭きながらハイチェアへと座った。

「実は久々に料理をしたから訛っていないか心配だったんだ。…それに私の為に待っていてくれたなんてありがとう。Babyも食べてみてくれ」

アンダーに言われた通り、私はフォークを手に取り切り分けられた柔らかいミデュアムレアのローストビーフをゆっくりと口に運んだ。

「………美味しい! やっぱりアンダーの作る料理、私好きだよ! 一家に一人アンダーほしい!」
「そう言ってもらえて何よりだよ!」

そんなジョークを挟みながらアンダーも自身の料理を口へと運んだ。

「そう言えば、あれは大丈夫なのか?」

アンダーに視線を移す。

「昔シュウゾウから聞いたんだ。セッケイズ?と言っていたかな? すごく大事なものだと昔から聞いていてね」
「アンダー知ってるんだね。あれは大丈夫、お父さんの代わりに私がちゃんと肌身離さず持ってるよ」

私のその言葉に、アンダーは不思議な表情を浮かべた。
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