【降谷零】SPARK × PUNK【名探偵コナン】
第6章 「元整備士」×「コルベットC7」
その様子をアンダーは嬉しそうに眺めている。
アンダーはなんだかんだ子供へ扱いが上手だ。もしかしたら子供が好きなのかもしれない。そう言えば、恋人がいるとか聞いたことはないが実際いるんだろうか? 結婚の予定とかあるんだろうか? そんなことを思いながら今日一番の爆弾をアンダーがこの後落とすとも知らずに私は檸檬ティーに口を付けた。
「当たり前だ‼ ワンホール日本円で32万円のSPECIACAKEを特注してもらったんだからな!」
待ってましたと言わんばかりにウィンクをかましながらアンダーは言う。
それを聞いた子供達の目がカッ、と見開くと震えながら持っていたフォークをお皿に静かに置いた。私はティーカップをソーサーに叩きつけてガタンッ、と勢いよくアンダーの前で立ち上がる。
「……………レックス……アンダァァソンンン………ッ⁉⁉」
「ア、アメリカンジョークダヨ! アメリカンジョーク! でも嘘じゃないさ! 嗚呼、美しい顔が台無しだよ!」と両手を上げ肩を震わせまるで子羊のように震えるアンダー。その様子は長身でスーツと革靴にオールバックを華麗に着こなしている、日本でいう異国のイケオジダディには到底見えないだろう。
「so………Shut up(黙れ)ッッ!!!!!!!!!!!!!」
「許してくれBaby……っ!」
そしてここからまた数分間、皆のフォークを握る手が再び止まることとなった。