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【名探偵コナン】sangría

第9章 忘れたことなんて




後に先輩から聞いて知ったことだが、タイマーが止められてから30分後、爆弾犯から突然電話があったそうだ。

テレビでのVTR部分だけを観てタイマーがまだ作動していると勘違いをしている爆弾犯の状況を利用して、逆探知により電話ボックス内にいた爆弾犯を発見。
しかし、慌てて逃げた爆弾犯は運悪く車にはねられて死亡。
にもかかわらず、再び起爆装置のタイマーが動き出した。
その状況から、爆弾犯は2人いることが推察された。
恐らく、2人目の爆弾犯は我々警察が嘘の情報をテレビで流し、仲間を罠にかけて殺したと思ったのだろう。


そう、萩は完全な逆恨みによって殺されたのだ。








この話を聞いて、殺意が湧いた。
しょうもない勘違いによって、私の大切な人が殺された。

……許せない、絶対に。







しかし、その後の捜査で、死亡した爆弾犯の住所は突き止めたものの、分かったのはそこに誰かと2人で住んでいたという事だけ。
結局もう1人の爆弾犯を逮捕することも、身元を突き止めることも出来なかった。


爆弾犯1人を捕まえられないで、何が警察官だ。
何が刑事だ。
大切な人を奪われて、何も出来なかった自分が、無力な自分がどうしようもなく憎かった____

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