• テキストサイズ

【名探偵コナン】sangría

第6章 私の大切な




『では、百田陸郎警視総監より祝辞を…』

いつの間にか、式は結構進んでいるようだった

「おっ!陣平ちゃん大チャンスじゃねぇか!!」

「確か、警視総監をブン殴る為に警察学校に来たんだったな」

「「マ、マジで?!」」

伊達の言葉に驚きを隠せないヒロと私。
てか、動機しょーもな!!

「ヒロと班長!松田を押さえて!!こいつ本当にやりかね…「バーカ殴るかよ、ガキじゃあるめぇし」

ゼロにかぶせて、自信満々で話すその姿は、まさにガキそのものであった。
ま、松田らしいか。





『卒業証書授与!』

おっと、ついに式は終盤へ突入しているようだ。

『卒業生代表…

代表なんて、もちろん







降谷零!!』

我らがゼロに決まっている。

「はい!!」






座学も実技も、結局ゼロに敵うことなんて無かったな。
本当に凄いやつだわ、あいつは。

そんなことを考えながら、舞台へと歩き出したゼロの背中を眺めていた。



______


「はーー!やっと終わったーー!!」

「式、結構長かったね」

「特にあのハゲの話がな」

「松田、ハゲ呼ばわりは良くないぞ」

「いいじゃねぇか!卒業したんだし」


…そっか、もうしちゃったんだ、卒業。


「ん?どうしたのちゃん」

「いや、卒業したから、みんなと会えるのもこれで最後かなって」

やばい、口に出したら急に寂しさが襲ってきた。









「何言ってやがんだ」

「…え?」

「ちゃんが言ったんだよ?これから先もずっと一緒って」

「海、行くんだろ?ま、僕は山がいいけどな」

「これで最後になんてするわけないよ!」

「定期的に集まって、飲み会でも開こうじゃねぇか!
なんなら、今から行くか?卒業祝いとして」











もちろん、自分で言った言葉を忘れていたわけじゃない。
ただ、やっぱりみんな配属先は違うわけで、忙しいことにも変わりはなくて、こうやってだんだん疎遠になっちゃうのかなとか、少しだけ寂しかったり。

でも、覚えててくれたんだ
……嬉しいな

/ 510ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp