第5章 諍いと義憤
翌日、今日も今日とて会話が一切ない降谷と。
昨日の様な状態が今日も続くのかと憂う4人。
しかし、大きな騒動は起こる事無く、
重苦しい雰囲気に包まえながらも午前の授業を終え、迎えた昼食時間。
当たり前のごとく離れた席に着席する2人。
トレーを持ち、ため息をつきながら萩原、松田はの方へ、諸伏、伊達は降谷の方へと席に着いた。
「ねえちゃん、そろそろ仲直りしたら?」
「いつまでムスッとしてんだ
たく、こっちの身にもなれっての」
「私悪くないもん」
そう言いながら大きな口で白米を頬張る。
「やっぱり、もあいつのこと気に食わねぇよな」
「ちょーっと優秀だからって偉そうにな」
「やっぱ、天才は俺らとは違うんだよ。別の世界の住人っていうか」
「それ言えてるわ!笑
な、もそう思うだろ?」
突然話しかけてきたのは同じ教場の奴ら。
別に仲が良い訳でもないのに、馴れ馴れしくの傍に座る3人。
「何だよお前ら」
「ズカズカちゃんの隣に座って、何の用?」
「いや、俺らもと話したいなーって」
「いっつもお前らといるから話しかけづらいんだよ」
「特に降谷な。俺らみたいな下の者には近づきたくなさそうだし」
その言葉を聞き、目に見えてイライラしている萩原と松田。
お構い無しに彼らは賑やかに笑っている。
「ま、今日はあの天才ボーイは居ないみたいだし、俺らも飯混ぜてよ!な!」
バンッ!!!
机を大きく叩く音に、一同は静まり返った。
「……そのさあ、天才っての辞めてくんない?」
殺気に塗れたその声色は、彼らを凍りつかせるには十分であった。