第1章 桜と出会いと
集合!
三列縦隊!!
日朝点呼 番号!!
その掛け声を合図に、前の列から順に番号を言っていく声が聞こえる。
あの後寝れなかった私は今、堪えきれずに絶賛欠伸中だ。
昨日の2人はと言うと、おでこやら頬やらに手当のあとが山ほどあり、明らかに周りから浮いている。
案の定、教官に問い詰められている彼らを横目に、私は何も見ていませんと弁解でもするかのように顔を背けた。
ゴキブリやらなんやら話が聞こえたが、お咎めなしでそのまま前列からランニングが始まった。どうやら伊達くんが上手い具合にその場を切り抜けたらしい。
それにしても欠伸が止まらない。この調子で今日1日過ごせるのだろうか
「コラァ!!!!真面目にちゃんと走れ!!」
「はいッ!すみません!!」
ほら言わんこっちゃない
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無事に午前の授業を終え、次は待ちに待った昼食タイム
ウキウキした足取りで食堂へと向かう
昼食は、専属の栄養士さんが考えたバランスのとれた美味しい食事を安価でいただくことが出来る。
2種類から好きな方を選べ、ご飯のお代わりも自由なため、毎日飽きることなくおなかいっぱい食べることが可能なのだ。
悩みに悩み、選び抜いたおろしヒレカツのお盆を持って空いていた席へと腰掛けようとした時、
「こんにちは〜」
突然声をかけられた