• テキストサイズ

【名探偵コナン】sangría

第34章 悪夢のつづき



というか、そもそも何故私たちをつける必要があるんだ?尾行の対処は私たち2人なのか?それともどちらか1人?青柳単体を尾行する理由はないだろうから、多分私かな。
となると、考えられるのは……、


「青柳、予定変更」

「え?」

「証拠品は科捜研には持っていかない。それと、私ここで降りて歩いて帰るわ」

「え、いやちょっと、本気ですか!?」

「もちのろん」



そうして無理やり路肩に止めさせ、車から降りた。


「取り敢えず、この証拠品達は青柳に預ける。絶対に他人にバレないように厳重に保管しておいて」

「わ、分かりました。
でも、本当に大丈夫ですか?さんの自宅までまだ結構ありますし、それにもう結構暗いですよ。もし何かあったら…」

「大丈夫だって心配性だな。
じゃ、後はよろしく」


青柳の車を見送って、私は出来るだけ車が通れなさそうな道を目指して歩き出した。もし本当に私を尾行していたなら、その人物はきっと車から出て生身で尾行を続けるはずだ。


でも、なーんか変なんだよな。
さっき車がを降りた時にチラッとあの車を確認したけど、やっぱりうちの公用車で間違いなかった。警察関係者を尾行するのに警視庁の車を使うなんて、流石に詰めが甘過ぎないか?

そんなことを考えながら、ある程度人通りがあって居酒屋が並ぶ通りを1人で歩く。
振り向いてはいけないので、歩きながら携帯のカメラを使ってさり気なく背後を確認すると見覚えのある人影が1人。

あー、やっぱりこの人だったか……。


こちらが尾行に気付いていることを相手に悟られてはまずいので、あくまで「私は1人で降りてこの辺で飲んで帰ろうとしているだけです〜」を装って歩き続ける。ここからは私の役者魂の見せ所だ。














数分程度辺りを物色しながら歩き続け、そろそろいいかな…と思った私は、くるっと方向転換して人が1人通れる程の路地へと入った。
早足で追いかけてくる足音が微かに聞こえる。

いざと言う時のためにポケットに入れておいた私のお気に入りのおもちゃに手を掛けて、その人物がこの路地に入るその瞬間を待った。
/ 532ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp