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【名探偵コナン】sangría

第30章 お茶会



その後、何とか出る準備を済ませて家を出たのは6:46。

15分程度ならどうにかできる。
ついさっきと同じように「よしっ」と口に出して気合いは十分。

キーを挿してエンジンを鳴らす。
頼むよ、私の愛車!ま、公用車だけど!

そうして私は、ギュルギュルッ!!というタイヤの音を響かせながら車を発進させた。






















______

「はぁ、はぁ、ま、間に合ったぁぁぁ」


無事、始業の1分前に到着する事が出来た。
もはやアウトじゃね?というお言葉はいりません。これは立派にセーフです。
正直道が混んでて焦ったけど、秘密の近道を通ってきたので間に合った。
……秘密の近道については秘密。誰かに言ったら絶対に怒られるから。



「警部、おはようございます。
遅かったですね。寝坊ですか?」

「おはよ。
寝坊……ではないかな。寝てないから」

「えっ!?オールですか!?」

「何か、考え事してたら朝になってた」

「へ、へぇ」


あからさまに引いている新人のおでこにデコピンデコピンを1発お見舞する。


「いたぁい!」

「あ、ゴメン。何かムカつく顔してたから。
それより青柳は?まだ来てないの?」

「そうなんですよ!青柳先輩に限って珍しいですよね」



始業時間になっても青柳の姿がないなんて今までに無かった。
あれでも結構真面目な奴だからな。
寝坊…って事は無いだろうから、電車でも止まってんのか?

ま、お陰で私のギリギリ出勤はお咎めなしだ。
ラッキー


……と、この時は呑気にそんな事を考えていた。
私の電話が鳴るまでは。

















「ねぇ、いくらなんでも遅くない?」


あれから30分が経った。未だ青柳からの連絡は無い。
あいつが無断で遅刻するなんてありえないから、やっぱり何かあったのか?

心配になって電話を掛けようとしたその時、

プルルプルル

と、丁度青柳から電話が掛かってきた。



「ねぇ青柳、今どこ?大丈夫?」

『すみません、杯戸病院の者です。青柳拓真さんの携帯をお借りしてお電話しております。
実は今朝、青柳さんが交通事故に巻き込まれまして、只今当病院で治療を受けてらっしゃいます。
職場の方に連絡をしなければならないということで、治療中の青柳さんに代わって私がご連絡致しました』
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