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【名探偵コナン】sangría

第28章 人魚



「は、はい終わり!!次はボクな!!」


秒で終わったんですけど。
それにほとんど触れてないし、調べる気ないだろ。

さっき庇ってくれた時に触れた体格と今のこの反応。
ーー…ははーん、なるほどね。



ちなみにコナンくんはというと、顎に手を添えて真剣な顔をしている。怪盗キッドがどうやってあの宝石盗んだのか、その手口を考えているようだ。

きっと、一連の出来事はコナンくんが解決してくれるだろから私の出る幕は無いかな。
今日は怪盗キッドを捕まえるために来たわけじゃないしね。


















______

「えぇい!撤収じゃ撤収!!
水槽の中をくまなく探しても見つからず、ここにいる全員のボディチェックを済ませたのに誰も持っていなかった、ということは!
あの宝石を背負った亀は怪盗キッドによってこの会場の外に持ち出されてしまったのは明白な事実!
もはや警察がここに留まる理由はありはせんわ!!」


機動隊員達が水槽の水を抜いて中を探したり、館内を隅から隅まで探しだして数十分が経ったが宝石もキッドも見つからない。
そんな中、痺れを切らした鈴木次郎吉相談役がこんなことを言った。


「し、しかし、この水槽から奴が宝石亀を盗んだ方法の糸口ぐらい見つけないと…」


まぁ、なんの収穫もなしに本庁へは帰れないからな。
捜査二課も大変だ。


「まぁまぁ、もう夜の10時過ぎですし、とりあえず捜査は日を改めたらどうです?」

「そうそう!お腹ペッコペコだしさ!」
「確かに、お昼から何も食べてないもんね。
ほら、コナンくんも帰ろ?」

「ん?うぇっ!?」


そう言って蘭さんがコナンくんを抱き上げた瞬間、園子さんがフラフラと水槽の前に座り込んでしまった。
まるで、いつぞやの毛利さんみたいに。


「そ、園子さん!?大丈夫?」

「大丈夫よさん、ここにいるみんなの不甲斐なさにちょっと目眩がしただけですから。
だって、誰も気付いてないんだもの。赤いダイヤ『ブラッシュマーメイド』を背負った亀は盗まれたんじゃなく、ただ単にみんなの視界から消えただけってことにね」


そう話す園子さんは、なんだかいつもと様子が違った。
なんというか、知性を感じるみたいな…。
いや、いつもは馬鹿とかそういうことじゃなくてね?
でもやっぱり、毛利さんの推理ショート似てるよな。
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