• テキストサイズ

【名探偵コナン】sangría

第26章 スペシャルコーチ



私たちは揃ってふっと笑った。
こうして2人で笑うのなんて何年ぶりだろう。



「そういえば、あの時ヒロが持ってきてくれたお弁当、めっちゃ美味しかったよね!」

「あー、あの3段のお重?」

「そう、運動会のときのお母さんかよって思ったやつ」

「早めに起きて準備してたからな。ヒロの料理はいつでも美味い」

「ほんとにね。おふくろの味」

「言えてるな」

「そうそう、ポアロに行った時安室さんが料理してたからびっくりしたよ。いつの間にあんなに出来るようになったんだね。
しかもあのハムサンドめちゃうまだったし」

「ヒロに教わったんだよ。
ハムサンドは自分で研究した」

「あの〜安室さん?もし良かったら、ハムサンドの作り方を伝授いただけないでしょうか…?」

「企業秘密」

「ちぇ、ケチ」

「冗談だよ。今度ポアロに来たら教えてやる」

「まじ!?やりー」

「ていうか、その“安室さん”ってのやめてくれないか」

「いや、でも安室透なんでしょ?」

「今は違う」

「はいはい。じゃあ、ゼロ?」

「うん、そっちがいい」

「これでもしみんなの前で間違えたらゼロのせいだからね」

「そんなヘマしないだろ?」

「まあね」


こうして、あーだこーだ昔を思い出しながら帰路に着いたのだった。
さっきまでの空気が嘘のように、私たちは笑いあって楽しい時間を過ごした。

/ 532ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp