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【名探偵コナン】sangría

第26章 スペシャルコーチ



「でも失敗したわ。石栗くんの昼食を確実にアイスケーキにする為に、誰でもいいからちょっと怪我させて別荘に招いて昼食の人数が増えればいいなと思ってなげたラケットだったのに、まさかそれが子供の頭に当たって、その上そこ子の連れが名探偵毛利小五郎だったなんて。
私もハマってたかもしれないわね。もがけばもがくほど破滅へ導く、底なし沼に」


そう話す琴音さんの目からは、涙が零れていた。














______

「はぁーあ、せっかくテニスの特訓をするために別荘に来たのに、全然出来なかったわ!」

「仕方ないよ、人が亡くなったんだから」


あなたたちの周りは人が亡くなりすぎよ。

なんて言えないから、心の中で呟いた。
この子達といるといつも殺人事件がある気がする。
いや、コナンくんがいると、かな。
お祓いでも行った方がいいんじゃないかな。
もはや神様にどうこう出来る状態ではないかもしれないけど。


「皆さんはここまで何でいらっしゃったんですか?」

「おじ様が運転する車でです!」

「なるほど毛利さんが!
さんもご一緒に?」

「ええ、何か問題でも?」

「いえ!ただ、帰りも5人で帰られると少々大変なのではないかと思いまして。
もし良かったら、さんは僕がお送りしましょうか?」


笑顔なのに、目が怖いよ安室さん。


「ええ!いいじゃないですかさん!送ってもらいましょ!!」


安室さんの提案にノリノリの園子さん。
私が安室さんのことが気になってるって設定、いつまで続くんだろ。


「いや、いいですよ!来る時も毛利さんに乗せて頂きましたし、帰りは私が運転しますから!ね!毛利さん」

「ん?あぁ、そりゃありがてぇな」

「そうですか、残念です」


何が「残念です」だ。
どうせ車の中でさっきの話の続きをするつもりなんでしょ。
で、あの事をこれ以上探るなって釘を刺すつもりなんだ。どっかのお節介眼鏡イケメンと同じように。
そんな地獄のようなドライブなんてこっちから願い下げ。


「本当にいいんですか?アピールのチャンスなのに!」

「ええ、よく見たら別にタイプでも何でもなかったしね」


園子さんが私に耳打ちしてきた。
よし、これを機にあの面倒くさい話題も終わらせられるし、一石二鳥!
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