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【名探偵コナン】sangría

第26章 スペシャルコーチ



「えっ、さん、本当ですか?」

顔を少し赤らめながら、キラキラした目で蘭さんが聞いてきた。


「いや、あの、気になってると言うか、その、か、顔がタイプって言っただけで…」

「それを!世間では気になってるって言うんですよ!!」


再びキャーー!!と盛り上がる女の子たち。
はぁ、若い子らの恋愛は分からん。

実際、タイプでもなんでもないし。


「安室さんイケメンですもんね!!」
「そりゃ好きになりますよ!!」


何だか知らんが、勝手に盛り上がって勝手に納得されてる。
てか、好きなんてひとっ言も言ってないし。


「で、でもさ!!みんな考えてみてよ!
あの安室さんよ?私となんか釣り合うわけないでしょ?ね?」

ちょっと癪だが、この方面に逃げるしかないな。


「いやいやいや!!さんも相っ当美人さんですよ!」

梓さんの言葉に「うんうん」と頷く女子高生たち。


「それに、スタイルもいいし髪も綺麗だし仕事も出来るしスーツ似合うし!すごくお似合いだと思います!!」

さらに力ずよく「うんうん」と頷いている。


「で、でも、安室さんがなんとも思っていないでしょ?
まだ数回しか会ってないし、私の事なんて眼中に無いわよきっと!!ね!!」

疲れる。


女の子たちがそうかな…と唸る中、突然園子さんがパチンと手を叩いた。


「そうだ!!さん、テニスできます?」

「え、ええ、一応は」

ゼロにしごかれた事があるし。


「だったら、うちら今度伊豆高原の別荘にテニスをしに行くんですけど、良かったら一緒にどうです?」

「え、でも園子?テニスと今の話にどう関係があるの?」

「それは、当日までのお楽しみよ!
ね!さんも行きましょうよ!」

「……じゃあせっかくだし、園子さんや蘭さんが構わないならご一緒させて貰おうかしら」

「よし!決まり!!」


園子さんの勢いに押された。
そして、なぜだかテニスの約束をしてその日は解散となった。

やっと解散できた。
若い子たちの恋愛への執着パないわ。
はぁ、疲れた。
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