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【名探偵コナン】sangría

第26章 スペシャルコーチ



そうして、久しぶりに訪れた喫茶ポアロ。
お昼時だということもあって、前回とは違ってお客さんでいっぱいのようだった。


「あっ!さん!いらっしゃい!
ごめんなさいちょっと忙しくて、カウンターしか空いてないんだけどいいですか?」

「ええ、もちろん」


そうして案内されたカウンターへと座った。

ゼロの姿が見えないな。どこだろ。
ま、落ち着いてから聞いてみるか。


そうして私は、アイスコーヒーとナポリタンを注文した。
1人で味わって食べていると、来客を知らせるドアベルがカランカランと音を鳴らす。


「あれ、さん!この間のベルツリー急行ぶりですね!」


名前を呼ばれて振り向くと、来店したお客さんは蘭さんと園子さんであった。


「あら、2人とも!今帰り?ちょっと早くない?」

「あぁ、実は今日職員会議的なのがあるらしくて、早く終わったんですよ!ラッキー!」

園子さんがVサインを向けながら笑顔で教えてくれた。


「それで、2人でポアロでお昼でも食べようって話になったんです」

「いいわね女子高生、楽しそう!」

「でも、さんも早くないですか?もう仕事終わったの?」

「…大人には色々あるのよ」



学生の前で堂々と「サボりです」なんて言えるわけがない。

まあそんなこんなで、たまたま空いた4人席に移動させてもらって2人と一緒に昼食を取った。




しばらく話に花を咲かせていると、ポアロのお客さんもまばらになってきたようだ。
そろそろ聞いても大丈夫かな。


「あ、ねぇ梓さん!安室さんって今日いないんですか?」

「そうなんですよ!!
ここ数日ずっと休んでるんです。風邪を拗らせたみたいで」


風邪ねぇ。
そんなの引いたとこ1度も見たことねぇわ。


「はぁ、せっかくさんが来てくれたのに!」

「えっ!!さんと安室さん、何かあるんですか!?」


ガタッと勢いよく席を立って、梓さんの言葉に食いついた様子の園子さん。
……おい、ちょっと待て


「実はね、さん、安室さんのことが気になってるんだって!」

「えぇまじ!?」


キャーー!!とはしゃぐ2人をみて、私は頭を抱えた。

そうだ、前に梓さんにはそんなこと言っちゃったんだ。
あーー面倒くさいことになってしまった。
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