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【名探偵コナン】sangría

第25章 ミステリートレイン



「昴さん!さん目ェ覚めたの!?」

「ああ、この通りね」


いそいそと私たちのいる客間に入ってきたのはコナンくんだった。
勝手に開けて入ってきたんかこの子は。


「さん、具合は大丈夫?」

「ええ、ピンピンしてるわ!」


そんな私を見てホッとしている様子のコナンくん。
そりゃ、丸一日寝てたら心配にもなるよね。申し訳ない。



「ボウヤ、ちょっと」

そう言って、沖矢さんがコナンくんに耳打ちし始める。


「えぇっ!!?」

しばらくすると、コナンくんが驚いたように声を上げて私に振り返った。


「さん!!どこまで聞いたの?!」

「えっ、え?何が?」

「奴らに見つかってない?!」

「えっ?や、奴らって…?」


突然支離滅裂に聞いてくるコナンくんについていけない。
なんでそんなに焦っているのか。


「落ち着いて下さい、コナンくん。
彼女は会話の全てを聞いた訳では無いようだし、ずっと隠れていたから姿も見られていないはずだよ」


沖矢さんがそう諭した。
それを聞いて一旦落ち着くコナンくん。


「ど、どうしたんですか?」

「先程、君が私に質問した3つの単語のことを坊やにも話したんだ」


バーボン、諸星大、組織……
ということは、コナンくんもこの事について何か知っているということなのか。


「ねぇコナンくん、何か知っているの?なら、私に教えてくれない?」

「……ダメだ。何も教えられない」


そう俯くコナンくん。
誰も、何も言うつもりはないということか。

……なら、自分で探るしかない。




「さん、約束して欲しいことがあるんだ」


顔を上げて、コナンくんは私を真っ直ぐに見つめた。


「なに?」

「安室さんに、もう近づかないで欲しい」

「………は?」

「あの人はすごく危険な人なんだ!
もしかしたら、さんの命も危険に晒されるかもしれない。だから、安室さんには会わないで!!」


私はコナンくんを見つめながら静止した。

何を言われているのか、理解が出来ない。
言われたことを頭の中で反復する。
安室さんに…近づくな……
安室さんに…もう会うな……

ゼロが…危険………?
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