第25章 ミステリートレイン
「みんな、悪いんだけど私もこの部屋にお邪魔してもいいかしら?」
「おう!いいぜ!」
「もちろんです!!」
「わーい!さんも一緒だぁ!」
「蘭さんと園子さんも平気?」
「はい!」
「もちろんよ!」
そうして私は、阿笠さんが出迎えてくれた子供たちの部屋で一緒に待機することになった。
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部屋で待っている間、私は彼らの身に起こった事件の全容を聞いていた。
まず、子供たちの部屋に推理クイズの探偵役に選ばれたという旨のカードが届いたそうだ。
子供たちはカードの指示通りに7号車のB室へ向かうと、そこでは1人の男性が拳銃で2発撃たれている現場に遭遇。
その後発砲した犯人役を追いかけるが見失ってしまい、再び7号車のB室へ行ってみると、そこには8号車にいるはずの蘭さん達がいたんだそう。
7号車が消えてしまったと焦った子供たちだが、実は蘭さん達にも共犯者役に選ばれたとのカードが届いていて、発砲後に被害者役の男性と部屋を入れ替えてたらしい。
そのトリックを見破った子供たち。
そしてみんなは、蘭さん達の元の部屋である8号車のB室で待機しているであろう被害者役の男性の元へ向かった。
しかし、そこで待っていたのはこめかみを銃で撃たれて死亡した、本当の被害者と成り果ててしまった男性であった。
男性はサイレンサー付きの拳銃を手に持っていて、部屋にはチェーンロックがかかっていたそうだ。
完全なる密室殺人。
そして、彼女らが受け取ったカードはもちろん偽物。
またしてもまんまと利用されてしまったという訳か。
「それは…災難だったわね」
「ほんとですよ!全く、優雅な列車の旅だったはずなのに…」
ショボーンと落ち込む園子さん。