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【名探偵コナン】sangría

第24章 パスリング



「さっき安室さんは探偵業の方が忙しいって言ってましたけど、ポアロにも顔を出してないんですか?」

「あ、いえ、時々シフトは入ってますよ!多少頻度は減ってますけど。
安室さん、元々融通の効くバイトを探してたみたいなんです。
で、うちのマスターが結構寛容なこともあって、休んだり急なシフト変更なんてしょっちゅうなんですよ。
やっぱり探偵さんって大変なんですね…」


探偵、と言うより警察庁のエリート警官だからなあいつは。
仕事詰め込みすぎなんだよ全く。


「あっ!でも今度名古屋に行くから数日休みが欲しいって言ってました」

「え?名古屋?」

「はい。
彼女さんと旅行にでも行くんですかね?いいな〜」

「えぇっ!!??
ゼ…安室さん、彼女いるんですか!?」

「(ゼ?)
本人はいないって言ってましたけど、私、この間見ちゃったんです!
安室さんが指輪みたいなのをポケットから落としたところ!!
あれは絶っ対彼女さんとのペアリングですって!!」

「ぺ、ペアリング……」

「彼女がいない方がおかしいですよあんなイケメン。
背は高いし顔は良いし頭も良いし、おまけに料理も出来ちゃうなんて!世の中は不公平ですよね〜。
さんは彼氏いるんですか?
………さん?」


梓さんからの質問が聞こえないくらいに、私の頭はフル回転していた。



彼女云々は置いといても、あいつに旅行へ行く暇があるとは思えない。
だとしたら仕事か?
でも、ここ最近で察庁が動くような案件が名古屋であったなんて話は入ってきてない。
ましてや公安が動くだなんて。
後で愛知県警に問い合わせるか。
でももし愛知県警に聞いても何も無かったら何だ?

ーー……もしかして、潜入先の案件とか?


“安室透”なんて偽名を使ってるんだ、何かしら潜入捜査をしているんだろうとは思っていた。
ということは名古屋での潜入?
いや、ここから先は考えても答えは出ないな。

なら他の可能性を炙り出そう。
気になるのは梓さんの言っていた指輪のこと。
趣味で持っていたとしたら、ポケットから落ちるというのは不自然だ。普通なら身に付けるだろう。
だとしたら、考えられるのは指輪が何かしらその案件に関わりがあるということ。
名古屋と指輪か……。

帰って調べる他無さそうだ。
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