第2章 唸れ体育祭
しかし、ここは警察学校。
その後の競技で他の教場も当たり前に点を取っていき、点差は大きく開くことなくついに最後の教場対抗リレーの番となった
あー緊張する
こんなに緊張したのはいつ以来だろうか。
ここまで接戦となっている今、勝敗はこのリレーに掛かっていると言っても過言ではない
あーーー緊張する
「大丈夫だ、俺たちがいる」
そう言って、伊達がその大きな手を私の頭にのせた
「そうそう!ちゃんは気楽に走ればいいよ」
「後ろなんて気になんないくらい、俺らが差ぁ開いてやんよ」
「あんなに頑張って練習してきたんだから、自分を信じて」
「僕たちの強さ、見せつけてやろう」
そう言って順に背中を叩かれた
そうだ。今、私にはみんながいる
「うん
絶対勝とう」
そうしてまもなく、スターターピストルの音が響いた