第18章 危険なエリア
「毛利さん!!」
「さん!?あなたも、このフロアにいらっしゃったんですか!?」
「ええまあ。
それで、一体何が…?」
「その前に!ちょっとさん耳貸して!」
そう言うコナンくんに合わせてしゃがみ、耳を貸した。
『実は、爆弾犯から警察には連絡するなって言われてるから、さんは自分が警察官だってバレないようにしてね』
『わかったわ』
となると、私はあまり目立った行動は出来ないな。
大人しくしているか。
毛利さんから聞いた話だと、
昨日ある人物から、毎週送られてくる赤いTシャの謎を解いて欲しいと探偵事務所に電話で依頼があったそうだ。
そして、依頼人からの要求でこの米花百貨店に来るよう言われたため、3人でここに来たとのこと。
しかし、その依頼人に会えることはなく諦めて帰ろうとした矢先、体に爆弾を巻き付けられた男性からこのフロアにもいくつか爆弾が仕掛けられていることを知らされた。
そして、爆弾を爆破されたくなければ赤いTシャツの送り主を突き止めろと言われたらしい。
爆弾犯によると、赤いTシャツの送り主は必ずこのフロアにいるそうで、そいつが名乗り出れば解放してやると言われたんだとか。
ちなみに、その体に爆弾を巻き付けられた男性は爆弾犯ではなく、見知らぬ覆面の男に気絶させられ、トイレで爆弾を巻き付けられた哀れな被害者だと自称しているらしい。
プルルプルル
突然電話が鳴った。
見るとそこには『Jodie Starling』の文字が。
そういえば、2人を待たせっぱなしだったな。
いけないいけない。
「もしも……」
『もしもしじゃないわよ!!心配したんだから!!
一体何があったの!?何か爆弾がどうとか騒いでるけど、は無事なのよね?』
「ええ、無事よ。連絡出来なくてごめんなさい。
なんか、このフロアにいくつか爆弾が仕掛けられているっぽいの。
で、爆弾犯の要求はが自分に毎週送ってくる赤いTシャツの送り主を突き止めて欲しいだって言うのよ」
『は?赤いTシャツ?どういうこと?」
「私もよく分からないんだけど、このフロアに必ずいるから!って。まあでも、毛利さんとコナンくんがいるからきっと大丈夫よ」
『え?クール・キッドがいるの?』
「(クール・キッド?)ええ」