第17章 難攻不落の
「まあ、儂が抜けても大丈夫じゃろう!
彼奴の天敵という、このこわっぱがおるからのォ!
あと、そこの新入りの警察官!君にも期待しておる」
「わ、私ですか!?」
相談役が私とコナンくんに向かってそう言った。
「頼んだぞ!お主ら!」
「うん!」「はい!」
私とコナンくんはニヤリと笑って返事をした。
______
その後、園子さん、蘭さん、毛利さん、コナンくんと私は、用意された夕食を食べていた。
さすが財閥家のお食事だ。めちゃウマ。
「でも、誰に化けてるんだろーね、怪盗キッド」
「さっきそのボウズが偉そうに言ってたろ、
最初に金庫室の防犯装置が切られた時にあの予告状を置けるのは、俺達や警察を覗いたら、さえねぇ使用人とドジっ子メイドの2人だって。
あの使用人、俺のタバコ買いに行ったっきり見ねぇからあいつが怪しいかもな…」
「もう1人いません?怪しい人」
「え!誰ですか?」
私の一言に、蘭さんが食い気味に聞いてきた。
「鈴木次郎吉相談役よ!ね?コナンくん」
私はコナンくんにウィンクをする。
それを受けて頷くコナンくん。
「うん!だって、防犯装置のスイッチを持ってたおじさんがキッドなら、予告状は簡単に置けるよね?」
「それに毛利さんが小銭を落としてしまった時、相談役は拾って投げてましたよね?確か右手で」
「あ、ああ」
「その後、次郎吉おじさんが出かける前に車のキーをボディーガードさんに投げてた手はどっちだったか覚えてる?」
「「「ひ、左手だ!!!」」」
「なら、早くこのことを中森警部に伝えた方がいいかもしれません。
今から追いかければ、まだ捕まえられるかもしれないし」
そうして私たちは、警備中の中森警部の元へ向かった。