第4章 厨
三日月の優しさに甘え、
そっと、抱き締め返した。
どうやらバレていたらしい。
審神者として、主として失格だ。
皆に心配かけないようにしなければならない。
『..有難う。そろそろ普通に喉乾いたかな。』
「そういえば、喉が乾いていたんだったな。すまんな。」
そう言って、ほけほけと笑い離してくれる三日月。
綺麗。私とは全然違う。
私は自分が醜い。大嫌いだ。
『じゃ、また朝餉の時にね。』
そう言ってその場を後にした。
暫く進むと厨があり、
灯りが付いていた。
光忠と、伽羅ちゃんと、雅ぱいせんこと歌仙が居た。
「やぁ、今日は、随分と早いんだね。」
『ちょっと喉乾いてね。』
「...。」
私と歌仙の話を聞いていたのか
大倶利伽羅が無言で水を汲んで渡してくれた。
不器用ながらも周りに気配りができる子。
本当にいい子だ。
っ..あー、だめだめ、変な事考えたら余計ダメだ。
『有難う。』
水を一気に飲み干した。