第18章 演練
暫くすると、終わり引き分けになった。
とても、白熱した演練だった。
「...チッ..」
え。
舌、打ち、えぇ..。
私もそこまで子供ではないので、
聞こえないフリをした。
『有難うございます。』
手を差し出し、握手をしようとしたが手を払われた。
そして、睨まれる。
やばい、冷や汗が出てきた。
手も震える。
蛇に睨まれた蛙とはこの事か。
「おい、睨む必要はないだろ。」
薬研ンンンン刺激しないでええええ。
「は?別に睨んでないけど。」
「主、落ち着け。」
あちらの三日月さんは、桜華さんを宥めようとしてくれている。
私は何も言えず、落ち着く為に腕に爪を食い込ませる。
痛みで落ち着く。
「!おい、お主血が出ているぞ!」
気付かぬうちに、食い込ませすぎたようだ。
「っ!悲劇のヒロインぶってるつもり?!?!」
____ビクッ
桜華さんに、大声を出され身体が大きく跳ね上がる。
『ごめ、なさ..っ..』
そのまま、私の意識は途切れた。