第17章 役人
何も悪くない朝霧さんに、
謝らせてしまった。
『大丈夫です。一ヶ月、我慢すれば済む話です。我慢には慣れてますから。』
ちゃんと笑えて、るよね..?
「っ...来週から、来ることになる。何かあったら遠慮なく連絡してくれ。」
━━━━━━━━━━来週...?
『え..?あの、来月中旬て、聞いてたんですけど...。』
真っ白になりそうになる頭を必至に働かせた。
「嗚呼、本当は来月からなのだが、予定が早まった...。」
あの女が、駄々を捏ねたのかな。
『..母、ですか..?』
無言で頷く朝霧さん。
妹に関してはモンペと言っても過言ではない。
あの女ならやりかねない。
何処までも憎い。
「...それと、母親も同行するようだ。」
神様、私は貴方のことを恨んでしまいそうです。