第88章 ☆ その後 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
猫は小さくため息をついて
クロガネ屋に向けていた視線を俺達に向けた
嚇母)“…口寄せってなんだと思う?”
「「「へ?」」」
ベポ)「…ネコさんみたいなのじゃないの?」
嚇母)“…僕はね、元々口寄せの動物じゃなかったんだよ”
「「「ん?」」」
ロー)「分かるように説明してくれ」
嚇母)“…元々は、人だったんだ…君達みたいな…ある里の巫女だった”
「「「え?!」」」
嚇母)“色々あって、人として死んで…んで猫に転生してた”
ロー)「…それが口寄せの動物なのか?」
嚇母)“ちょっと違う…と言うよりその時はまだ普通の猫だったんだ…”
「「「?」」」
猫の言葉に余計に首を傾げる5人
俺もよく分からないから自然と眉が寄る
クロガネ)「言ったじゃろ?複雑じゃと…口寄せの対象となる動物は生きとる奴もおるが、死んでも生きとる奴もおる。なんなら動物以外にもおる」
ベポ)「…難しい」
クロガネ)「…じゃから説明せんかったんじゃよ。複雑なんじゃ…」
嚇母)“まぁ、アヤもよく分かってないからね…アヤの口寄せの動物達は全部で3匹…匹って言ったらアヤ、あんまりいい顔しないけど…とりあえずは僕、雲母、冥母…この3匹ね。冥母は呪物、僕と雲母は死んでるけど生きてる動物…まぁ言ってしまえば化け猫だね”
「「「…」」」
化け猫…
何故か妙に納得してしまった