第87章 ★ その後 ★ 夢主視点 ★ ① ★
しばらくお互いに黙っていたけど私は少しローに寄りかかった
肩同士をピタリとくっ付けていたから
頭を預けるだけになったが
ローは黙っていた
「…ロー…」
私が小さな声で呼べば
ローには聞こえていて「…なんだ?」って返された
ちゃんと言わないと
「…今言うタイミングじゃないかもしれないけど…聞いてくれる?」
ロー)「…なんだ?」
ローは私の頭を預けてる腕を動かして
私の体を包み込むように抱き締めて顔を寄せてきた
私の体はローの腕の中に収まった
ローの匂いがする
少し震えていた体が…落ち着いて…震えが止まった
「…あの、ね…私、…」
いざ口を開いたら何から話していいか分からなくなった
言葉を詰まらせる私にローの優しい声が届いた
ロー)「…ゆっくりでいい」
さっきの嚇母の言葉を思い出した
『“君からしたら1日と経ってないかもだけど…この人からしたら3日ぶりなんだよ?起きてるアヤに会うのは”』
ローの言葉を泣きそうになった