第87章 ★ その後 ★ 夢主視点 ★ ① ★
「…ロー…」
ローは小さく息を吐いて私の隣に来て腰を落とした
ピタリと肩がくっ付く
近くね?
ロー)「…起きて平気なのか?」
「え?」
私はピタリとくっ付く肩を見ていて
ローの声が聞こえたから顔をあげれば
ローは私を見ていなかった
見向きもしないで聞いてきたから驚いた
「ロー…私はそっちにいないよ?」
私は首を傾げながらローを見ていたが
ローの横顔は不貞腐れたような顔をしていた
その顔に疑問を感じていれば
嚇母のため息が聞こえて視線を嚇母に向ければ
嚇母は私の肩から冥母の近くに降りた
嚇母)“…はぁ…冥母を連れて帰るよ”
「え?急にどうしたの?」
嚇母)“あのね…君からしたら1日と経ってないかもしれないけど…この人からしたら3日ぶりなんだよ?起きてるアヤに会うのは…君、丸2日寝てたんだから”
ロー)「…」
嚇母の呆れたような声と言葉に視線をローを向ければ
ローは眉間に皺を寄せて嚇母を睨んでいた
嚇母がそんなの気にする訳ない
でも、そうか…
確かに…そうだね
「嚇母…明日には雲母も連れてきてくれない?」
嚇母に目を向けて笑って言えば一瞬目を見開いて
すぐため息を付いて“はいはい”って返事して
冥母と共に煙を出して消えた
今は甲板に2人
風と海の音だけが聞こえていた