第85章 ★ 決着! ★ 夢主視点 ★ ① ★
走って走って…
正直足がもつれそうになるけど気にしてられない
息が上がる
ムエからの攻撃を避けるのに必死だ
嚇母)“アヤ。とりあえずどっかに隠れて兵糧丸とか増血丸とか食べたら?正直それじゃないと体が…”
「…あー。その事なんだけど…」
嚇母)“え?朝、甲板で話した時、準備したって言ってたよね?”
「いや、準備はしたんだよ…準備は」
嚇母)“何?どこにあるの?巻き物?”
「…えっと…私、忘れてて…」
嚇母)“は?”
「私、さっきまであの子の体だったじゃん?手当した時に外して付けたんだけど…あの子の体で…」
嚇母)“…まさか”
「うん。そのまま…あの子が持って行っちゃった…」
嚇母)“ばっっっかじゃないの?!”
正直に話せば
左肩にいる嚇母は青い顔をした後…叫んだ
叫んで怒られた
耳元で
そのせいで耳がキーンって
一瞬フラついた
「う"ぅ…そんな力強く…耳元で叫ばないでよ…頭に響く」
思わず文句を言えば嚇母は
それはそれはもうお怒りだった
左頬を何回も殴られる
必殺猫パンチ
嚇母)“分かってるの?!僕は傷は治せても血を増やす事はできないし!チャクラだって…兵糧丸があると思ったから!”
「いやー。まさかだよね…あの子から回収するのすっかり忘れてて…気付いたとしてもここまで持ってきてくれるとは思えないし…ってか巻き物に入れてるから…気付かないよね…」
般若のせいだ
あいつにキスされなかったら…
思い出してもムカつく
ため息をつきながら言えば
嚇母もため息をついて頭に抱えた
嚇母)“…信じられない…”
「…ごめんて…正直今あるのはクナイが数本、手裏剣も多くない、巻き物は1本あるけど…これは…えへ」
嚇母)“…信じられない…”
無いものは無いんだ
今はあるものでどうにかするしかない
ついでに起爆札とかもぜーんぶ回収するの忘れちゃった
「…とにかく…今の状況でどうにかするしかない」
嚇母)“…はぁ…仕方ない。僕のチャクラもアヤのチャクラも底をつく前に決めないと”
「本当にそれなー」
嚇母)「…」