第84章 ☆ 冥母 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
【ムエ)「あん時のあんたの顔傑作だったわ!痛みに歪む顔!血を吐いて、もがいてるあんたは死にかけの子猫みたいだったわ!あれ程笑ったことは無い!」】
笑いながら言う女
イッカク)「まじで許せないんだけど」
ペンギン)「これは流石に止めない」
シャチ)「俺も。美人でも許せない」
ジャンバール)「そうだな」
後ろの声を聞きながら俺もクロガネ屋も画面の女を睨む
【「…そう…良かったねー」】
アヤは前髪で目元を隠しているが口元が笑っていた
【ムエ)「余裕ぶっこきやがって…殺してやる」】
【「ふふっ…カカシ以外の事であんたみたいな人に用が出来るとは思わなかった…それなら話しが変わってくるわよねー」】
【ムエ)「…今度もちゃーんと殺してやるよ」】
【「そうだね…不本意だけどあんたには感謝してるよ」】
【ムエ)「感謝?」】
イッカク)「アヤ!何言ってるの!」
シャチ)「そんな女に感謝なんかしなくていい!」
2人は怒ってでんでん虫に声を上げるかアヤに届く訳なく
アヤは口元だけの薄い笑みを少し深めた
【「あの時…あんたに斬られてなかったら私はここにいない…こんな素敵な世界に来れたのは、ある意味あんたのおかげよねー」】
「「「「「…」」」」」
シャチ)「え、それは…良かった…のか?」
ペンギン)「…挑発だろ…どう考えても」
画面の中のアヤは
顔を上げて笑っているが目が笑っていなかった
赤黒く濁った色をした目のまま瞳孔が開いていて
怒っているような…挑発するような笑みで
声を低くして言葉を続けた
【「だから…今度は私があんたを斬ってやるよ。感謝しろよ?」】
クロガネ)「まずいのう」
クロガネ屋の言葉に聞き返そうとしたら
【ムエ)「…舐めるなよ…手負いのあんたなんて!リア!」】
金髪の女も混ざって戦いが始まった