第83章 ★ 冥母 ★ 夢主視点 ★ ① ★
「な時ばっか!いっだ!」
嚇母はムエ達から逃げる様に飛んで
私は首根っこを掴まれてたから
一緒に飛ばされて
地面に転がされた
嚇母)“意識飛びそうになってた挙句、僕の力にも抵抗出来る気力も無いくせに”
「…」
図星だ
あのまま続けてたら…って考えたら
つい眉間に皺を寄る
否定の言葉も出なくて
視線を逸らしてしまった
嚇母)“そんな顔するなら本当にその体乗っ取ろうか?”
嚇母の怒ってる声が耳に届いて
私は転がってる状態で嚇母に視線を向けた
嚇母の顔を見ていたら
なんだか…少しだけ…落ち着いて、頭が冷えた
「…ごめん…少し、落ち着いた…」
嚇母)“…はぁ…文句は後で聞くからさっさと治すよ”
嚇母はため息を付いて
私の斬られた首元に術式を展開させて傷を癒してくれてた
血は止まったって言っても…怪我が完治した訳じゃないから
さっきより少しづつ痛みが引いていく
「…さっきの見てた?…」
嚇母)“…君は数分も黙っとけないの?”
「…暇なんだよ」
嚇母)“なら目を瞑って少しでも体力回復させたら?”
「それは気が抜ける」
嚇母)“…まったく”