第80章 ☆ 報酬 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
体が違うとはいえ…キスだと
その般若が何か知らないが…キスだと
自分の眉間に皺が寄る
アヤは薄く笑いながら般若の手を離した
後ろでヒソヒソと聞こえるが…今はどうでもいい
あいつ覚えとけよ
般若は笑いながらアヤの体を指でさして
【般若)〘あっちの体にしていいのかい?〙】
【「死にたいならやってみろ。殺してやるから」】
低い声だったがそれでも般若は笑ってた
【般若)〘なら間違えてないだろ?あの子の体はここにあるんだ〙】
【「さっさと行けよ。後4分半」】
アヤがそう言うと肩を竦めながら
あの女に向かって歩いて行った
アヤは目だけ見送り
アヤの体に入る女に目を向ければ
まだ状況に着いて行けないとか呆然としていた
アヤはアヤの体に入る女の前に
視線を合わすように腰を落とした
なんの説明も無しに
アヤの体に入る女の顔の前に
手を前に出して指を3本立てた
【「3つ。言っといてやるよ」】
【?)「…え?」】
指を1本に変える
【「1つ。笑え」】
【?)「…」】
【「どんなに怖くても、辛くても、悲しくても、笑え。それだけで、少し自信がつくから。少しだけ世界が変わって見えるから…少しだけ自分が好きになって強くなれるから」】
【?)「…っ」】
最後の言葉は少し小さく聞こえた