第79章 ★ 報酬 ★ 夢主視点 ★ ① ★
乾いた音が響いた
私の背中にいるお姉さんも…
目の前の私の体も…
さっきから静かだけど
恐らく私の頭の上にいるベポも…
目を丸くしているのだろう
私の体に入ってる女の子は叩かれた頬に手を当て
ゆっくり私に目を向けた
私は私の体の胸ぐらを掴んだ
「あんたいつまであんな女の言いなりなの?いい加減目を覚しなよ」
私の言葉に目を見開く私の体に入ってる女の子
私は小さく笑って見せた
「今あんたの体に入ってるの私だけど…あの女に仕返ししていい?それともあんたが私に「助けて」ってお願いする?…いいよ。今なら助けてあげるよ」
笑いながら言えば更に目を見開く私の体
「あの女があんたの世界なんだもんね」
?)「…え?」
「…分かるよ。私も似たようなものだったもの…カカシはそんな事しなかったけど…あの女が自分を使ってるって、利用してる分かっててもそう思いたくないよね?信じちゃうよね。全てなんだもん…でもね、だからって毒だと分かっててそれを受け入れてちゃダメだ。自分の命なんてって考えてたらダメだ…あの女の役に立ちたい気持ちは分かる。助けたいのも分かる。止めたいのも分かる。でも使われるな。それは意味が違う」
?)「…っ…」
私の体に入ってる女の子は、私の言葉に
今度は涙を我慢するように歯を食いしばって息を飲んだ