第10章 ★ お披露目 * 夢主視点 ★ ① ★
「寝転がったら?気持ちいいよ?」
声をかけたがお兄さんは静かに前を向いていた
私はお兄さんから視線を外し目を閉じた
本当に何しに来たんだろ
あ、私が自由に動き回ってたからだった
えへ
暫くしたらお兄さんが静かに口を開いた
ロー)「おい」
「⋯?」
私は目を開けてお兄さんに目を向けたけど…
お兄さんは相変わらずこっちを見ていなかった
「なに?なんか言った?」
ロー)「…お前の事だが」
「あれ?そのまま話し出すの?」
ロー)「お前が寝てる間に話し合った」
「あれ?聞こえてる?私の声は届いてないのかな?」
ロー)「質問に答えろ」
「あれ?お兄さん私と会話する気あるの?私独り言みたいで寂しいんだけど」
ロー)「お前は何者だ?」
「あれ?まだ聞いてくれないの?…流石に傷付くんだけどなー」
私はため息をついてゆっくり体を起こして胡座をかいた
肩を回したり首を捻ったりして一息ついた
背中にお兄さんの視線が痛い
ついでに怪我も痛い
「…そんなに聞きたいの?」
ロー)「…」
「私の話。私の事。そんなに聞きたいかなー」
ロー)「…」
何故だろう
今のお兄さんはおちょくっても心臓を潰さない気がした
なんか医務室にいた時より柔らかい雰囲気が変わった気がした
睨まれてるけど