第2章 ★ 初めまして * 夢主視点 ★ ① ★
?)「おい。さっきから何だ。質問に答えろ」
私の反応にますます男の人の声も鋭くなる
私は頭を上げて手に顎をのせて男の顔を見た
「あーはいはい。なんだっけ?どっから来たとかだっけ?」
?)「…あぁ。さっさと答えろ。答え次第ではここに捨てていく」
「ふふっ。海なのに?冷たいお兄さんね。女性にはもっと優しくしなくちゃモテないわよ?」
?)「…治療してやっただろうが」
「あらほんと」
?)「…斬られたいらしいな」
そう言ってお兄さんは持ってた変な気配の刀を抜こうとした
私は両手を少しあげて降参ポーズでお兄さんを見た
手に付いてる手枷の鎖が音を立てた
「ちょっと待ってよー。私こんな状態なんですけどー。無抵抗の女を斬るのー?冷たいお兄さんね」
?)「関係ねぇ」
お兄さんは持っていた刀を少し抜きながら睨んでいる
少し見下ろされているし
鞘から見える刀が怪しく光っているせいで
余計に怖く見える…が
私、普通の女の子じゃないから
怖くありませーん
「ふふっ。そんな怖い顔しないでよ。こっちに戦闘の意志はないんだから」
?)「お前が質問に答えたら済む話だ 」
「そうね。確かにそうだわ」
私はため息を付いて腕を組んで首を傾げた
「んー…何から話せばいいか」
?)「長話に付き合う暇はねぇ。簡潔に答えろ」
「ん?どっか急いでるの?」
?)「関係ねぇだろ」
「ははっ、確かにそうね」
えっと、なんだっけ
あー簡潔にねー
「自分でもよく分からないんだけど、どこから来たと言うなら、どっかから流れて来たんでしょうね」
?)「…どこから?」
「さぁ?そればっかりは私にも分かりませーん」
私は肩を竦めてため息を付いた
嘘は言っていないよ、私
滝に落ちたし
…多分…