第66章 ☆ 夢 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
ロー)「…また夢見が悪かったのか?…寝れてないのか?」
「…夢?」
アヤは静か呟いて視線を落とした
ロー)「おい。大丈夫?」
アヤの様子が少しおかしかったから声をかければ首を傾げながら顔を上にあげた
「ん?え、大丈夫だよ?」
ロー)「…」
「う"ぅ。そんな疑うような顔で見ないでよ。本当に今は大丈夫だから」
ロー)「疑いたくなるだろうが…どうしたんだ?」
俺の言葉にアヤはまた視線を落とした
「…覚えてないの」
ロー)「…何をだ?」
「…さっきの、夢…いつもは大体覚えてるのに…さっきのは…覚えてない」
ロー)「…」
「この世界に来る前は…いつも…大体似たような夢で…覚えときたくなかったけど…覚えてて…でもこの世界に来てからは…そんなに変な夢見てなくて…たまに見てたんだけど…そんな頻繁じゃなくて…嫌な夢じゃなくて…いい夢も見てて…」
アヤが必死に伝えようとしていた
だんだん焦っていくように見えて俺は「落ち着け」と声をかければアヤは視線を上げた
ロー)「ゆっくりでいい。さっきのは覚えてないって言うなら特に気にする夢でもなかったんだろ」
「そうなのかな。まぁ思い出せないからどうも出来ないんだけど…ロー…お願い…聞いてくれる?」
急なアヤからのお願いに一瞬呆気に取られた
なんだ?
急にどうした?
俺は首を傾げた