第64章 ☆ 盗み聞き ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
泣く?
あいつは確かに俺達の…俺の前で泣いた…
あっちの世界ではそんな事も出来なかったのか
アヤの言葉を聞いて4人はさっきまで少し泣きそうな顔していたのに…更に泣きそうな顔になって、このままなら本格的泣きそうだと思った
クロガネ)「すまんかった…お前の心を守れんくて…すまんかった」
「…ジジィ…」
クロガネ)「…お前が…生きてて良かった…人になれて良かったと思っとる」
「…グゾジジィ」
クロガネ)「可愛げのないガキじゃな。本当に」
アヤも泣いてるのだろう
外から鼻をすするような音が聞こえた
まぁこっちもだが
ペボ)「アヤ…大好きだよ」
シャチ)「ペボー…それは本人に伝えろよー…俺も好きだけど」
イッカク)「うぅ…興味本位とは言えこんな話を聞くなんて…」
ペンギン)「思いっきり興味本位って言っちゃったよ。でも確かにこんな話聞くとは思わなかったな」
4人はそれぞれ泣いているのだろう
ペボはうるうるしてる目を隠しもせず
シャチは袖で目をごしごしと拭いてて
イッカクは袖口で目元を拭いてて
ペンギンは帽子を深く被っていた…元々深く被ってるのに