第64章 ☆ 盗み聞き ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
「…でもね、ロー達に忍の事を伝えて、どうしたと思う?ロー達疑いもせずに目を輝かせてさ…楽しそうにするの…初めてだった。そんな反応」
クロガネ)「…ここの連中らしいな」
「でしょ?私まで楽しくなっちゃって…皆優しくて暖かくて…あっちの世界の人達では出来なかった事を…皆やってのけたよ」
クロガネ)「…出来なかった事じゃと?」
「…私の…心を溶かした…寒かった心を…あっちの世界で私、ジジィやカカシの隣でしか、休めなかった…でもここはそれ以上に安心出来たんだ…寒くなくなったの。心が…私は《人》になれた気がした」
アヤの言葉に4人は少し泣きそうな顔をして顔を見合わせていた
そして次に聞こえたアヤの泣き声
涙を我慢しているような
それでも優しい声
「…ジジィ…私、泣けるようになったよ…ここで…ローの隣で…私…皆の前で…『痛い』って言葉も言えて…泣けたんだよ」