第64章 ☆ 盗み聞き ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
「…まぁそれから色々あって…尋問にもならない楽しい会話して…外に出て、初めて見た海に目を奪われて…なんか知らないけど戦うって言うからさ…私も戦ってみたくて初めて船の上で忍術を使ったよ…船の上で戦って、また怪我して、ローに手当されて、手当された時に気絶して、目が覚めて…私は海が見たくて医務室から飛び出して…海を見てたらロー達が来て…私は忍である事を伝えた」
最後らへんの言葉にアヤの声が少し低くなった気がしたが気のせいではないだろう
ここにいる4人も思ったのか少し視線を合わせた
「正直殺されるんじゃないかと思った。私の心臓はまだローが持ってたし…《忍》なんて…ロー達海賊からしたら《排除の対象》でしかないと思った…現に自分ならそうするかなって」
ここにいる5人全員が目を見開いた
アヤがそんな事を思っていたなんて…考えもしなかった
クロガネ)「…まぁ忍じゃからな。分からんでもない」
忍者はそれが普通なのか…?
アヤはあの時そんな風には見えなかったし
それなら自分の正体を言いたくない気持ちも分かる
まぁ初めに医務室で話をしていた時に
『私、別の世界から来ました』なんて言われたら間違いなく海に捨ててたな
そう言う事だったのか
そんな事を考えていたら少し明るくなった声が聞こえた