第63章 ★ 麻薬 ★ 夢主視点 ★ ① ★
ローは背中を預けて両腕を頭の後ろに持って行って楽な体勢になった
私はローの体にピタリと自分の体をくっ付けてローの胸元に頭を預けた
「…どこから聞いてたのー?」
私が静かに言えばローは小さく息を吐いて答えた
ロー)「…割と最初から」
「まさかの全部かよ」
ロー)「…お前がいなくなったのが悪い」
「…置き手紙したじゃん。ちゃんと書けたでしょ?『外に出る』って。読めなかった?間違えたかな?」
ロー)「あの状態で外に出るって…ほっとけるかよ。外って言うから甲板に向かってドアが少し開いてたからな…開けようとした時、声が聞こえた」
「…私、この世界に来てから変にローの気配が読めない時がある。ローだけじゃないけど」
ロー)「…警戒する必要がないからじゃないか」
ローの言葉に驚いて体を起こしてローを見れば急に動いた私に驚いたのかローも目を見開いていた
「…」
ロー)「…なんだ?どうした急に」
「…いや、そっか…そうだね。確かに…警戒する必要がないもんね。そっかそっか」
妙に納得して再びローに体を預けた