第63章 ★ 麻薬 ★ 夢主視点 ★ ① ★
クロガネ)「ワシにお前が死んだと言ってきたのはカカシじゃったんじゃ」
…衝撃の事実…
「え?そうなの?」
クロガネ)「…あの日は雨で…珍しく土砂降りでな…そんな中、アイツは傘もささずに玄関に立ちすくんで、顔を伏せて静かに言ってきた…正直…聞き間違いかと思ったんじゃ。雨の音で違う言葉に聞こえたと思いたかったんじゃが…カカシを見てたら嫌でも思い知らされてな…ワシはとりあえずカカシの話を聞く前にアイツを拭いたり風呂に入れたり着替えを出したり…お前の事も気になったが…カカシと初めて会った時みたいに…死にそうな顔しておったから…とりあえずカカシの事を優先したんじゃ」
「…それが正しいね。アイツは強いけど…弱いから」
クロガネ)「お前が言うか…アイツ、雨の中を探し回ったそうじゃ。お前の口寄せが火影様の元ではなくカカシの所に向かって消えたそうじゃ…口寄せだけ戻ってきて…任務帰りだったのに探し回ってあの滝にたどり着いて…お前の持ち物を見つけたそうじゃ」
「…」
クロガネ)「『雨の中…戦った形跡や無数の死体が転がってたのに…アヤの武器や額当てを見つけたのに…肝心のアヤを見つけれなかった』と、ワシに言ってきた」
「…あの雨…幻覚かと思ってた」
クロガネ)「…それからワシはカカシを連れて火影様の所に向かって説明したわ」
「…敵の事は、何か分かったの?」
クロガネ)「そこまではワシには教えてくれんかった…カカシは知っとるだろうが…ワシには言ってこんかった」
「…そっか」
私は短く返事をして視線を落として膝に顎を乗せた
「…私…カカシの事、好きだったのかな?」
今も…自分で考えても…分からない…
自分の中に…答えの出ない…疑問