第63章 ★ 麻薬 ★ 夢主視点 ★ ① ★
クロガネ)「…起きたんか」
「…ジジィこそ…寝てなかったんかい」
クロガネ)「…色々と考え事をな…」
「…隣…いい?」
クロガネ)「…聞かんでもええが…少し話すか?」
「…うん…」
ドアの横に座ってたジジィ
私は小さく返事をしてジジィの隣に腰を落とした
膝を抱えて座る私
ジジィはあぐらをかき甲板の壁に背中を預けて空を見ていた
しばらくお互い何も言わなかった
「…ジジィ…聞きたい事あるんだけど…いい?」
私が口を開けばジジィは呟くように「…カカシの事か?…」って聞いてきたから私は小さく返事をした
クロガネ)「…あの島でも話したじゃろが…アイツは大丈夫じゃ」
「…私…生きてた事に安心したんだ…夢で会ったって言っても夢だったし…ジジィの話を聞いて…10年ぐらい経ってるって聞いて…それでもアイツが生きてた事に…私、安心した」
…本当に…安心したんだ…
あの夢でのカカシは…私が見たかったカカシで
都合のいい…夢で
本当のカカシはどこかで死んでるんじゃないかって
考えない日は…無かった
カカシには、私がいなくても…生きてて欲しかったから
そんな事を考えていたらジジィが口を開いた
クロガネ)「…お前が死んだと聞いた時…」
「ん?」
ジジィが静かに話し始めて私は顔を上げればジジィはまだ空を見ていた
クロガネ)「ワシにお前が死んだと言ってきたのはカカシじゃったんじゃ」