第62章 ☆ 悪友 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
甲板に着いて後ろを見れば渋い顔をしてクロガネ屋が歩いて来ていた
俺達は甲板の端に座った
アヤは飲み物取ってくると言ってイッカク達の元に向かった
まぁ今はイッカク達と話して気分が紛れるならいいだろうと思って見送った
クロガネ屋と俺は少し離れた所に腰を落とした
クルーが酒やら食べ物を持ってきた
それを受け取りお互い黙っていたがクロガネ屋が口を開いた
クロガネ)「…それで…あいつは何を隠しとったんじゃ?」
クロガネ屋を横目に見ればクロガネ屋は俺に少し顔を向けており眉を寄せていた
ロー)「…人が死ぬ感覚があるそうだ…」
俺の言葉に更に眉を寄せたクロガネ屋
クロガネ)「なんじゃそれは。勘みたいなものか?」
ロー)「…勘…ではないだろうな…背筋が凍るような、体が重くなるような感覚だと言っていた。こっちの世界に来てからは初めてだったらしいが、あっちの世界では何回も感じていたらしい。リンと言う奴の時もあったと」
クロガネ)「…」
ロー)「…自分でもよく分からないがその感覚になった時はよく人が死んでたらしい…誰にも言った事ないとも言っていた」
俺がそこまで言うとクロガネ屋からため息が聞こえた