第54章 ★ 顔 ★ 夢主視点 ★ ① ★
ロー)「お前…逃げるならちゃんと逃げろよ」
「ふぇ?!…ここ…」
布団の外からローの声が聞こえた
ロー)「…無意識か?」
「…っ…ここ…ローの部屋だ」
泣きそうだ
なんで逃げるのにここに走ったんだよー!
馬鹿じゃないの?!
ここに逃げたら意味ないじゃん!
ローは私から布団を引き剥がした
「あ!ちょっ!」
私は引き剥がされた布団に手を伸ばしたがその手はローに掴まれて私の肩が跳ねた
ロー)「…そんな顔するな」
私はパニックでよく分からなかった
気付いたらローが私の上にいて見下ろしてて…
私の体がベットに横になってて…
ローに手を掴まれてて…
ローのもう片方の手で私の顔の横に置かれていて…
私は息を飲んだ
ローの顔がまた綺麗に見えた
ダメだ…
こんな状況なのに…
私の目がおかしくなってる
いや、目だけじゃない…
頭がおかしくなってる
私…どうした
ローはそんな私を見て楽しそうに笑ってる
私の顔の横に置いていた手を頬に当て親指で唇を撫でてそのまま首を撫でて胸元まで撫でた
「…泣きそう」
私の視界が揺れてる
涙で…